3時間のあいだ、ずっと歩き回った・・・。
が、しかし!面白いものは見つからなかった。
「ま、こんなもんだろ・・・。少し残念だけど。」
諦めて帰ろうとして、俺は帰路についた。
来た道とは別の道を通って帰った。まだ時間あるしね。
辺りは、すべてを真っ赤に染まってしまいそうなほどの夕焼けだった。
「こんな綺麗な夕焼け・・・あの時を思い出すな・・・。」
こんな夕焼けの日の想い出。
よくは覚えてない。でも、完全に忘れてもない。
小学一年生のときだった。あの時、何かがあったのだ。
でも、その何かをはっきり覚えてない。
困ったねぇ・・・。
しばらく歩いていたら、変わった感じの店が突如として曲がり角の向こうにあった。
一回通り過ぎたが、あまりに異様な雰囲気をかもし出していたので足を止めた。
「これは期待できそうだぜ。」
迷いなくズカズカと店に入り込んだ。
あまり大きい店ではなかった。
少し暗めの照明と外から見えないような薄黒い窓がさらに店を狭く感じさせる
怪しげで、見たこともないような商品が並んでいた。
店の雰囲気にピッタリだ。
その中に俺をとりこにしてしまったものがあった。
「こ、これは・・・・・!」
びっくり仰天だった。こんなとこで、こんなものに会えるとは。
「ミラクリング。ネットでも売ってないのに・・・。今日の俺はついてる!!」
それは、とある伝説の腕輪だと聞く。
その伝説とは、付けた人の願いが叶い、幸福になるといわれている。
その他にも色々あるらしいが、知ってるのはそのくらいだ。
「しかも、値段は・・・1980円!!!こいつは買いだ!!」
ミラクリングに手を伸ばした瞬間、同時にもう1つの誰かの手がミラクリングをつかんだ。
「あっ!」
「あっ!」
女子だった。身長もさほど変わらないくらいの。
しかも、結構可愛かった。ま、俺はなんとも思わなかったけど。
「ねぇ?その手どけてくれない??」
「はぁ?!冗談。どけるのはお前のほうじゃないのか?」
「困ったなぁ・・。私これどうしても欲しいのよねぇ・・・。」
ま、俺じゃなかったら手を離してしまいそうな可愛い顔で言ってやがる。
だが、俺も絶対ひるまない。
「そりゃぁ、俺も困ったな。」
2人のにらみ合いが始まった。
最近のコメント